初めてのMQ戦略ゲーム(MG)研修では、本当にたくさんの気付きと学びがあったのです。
特に2日目の朝。
「利益感度分析」と「経営計画を立て方・経営は逆算である」という講義が、とにかく目から鱗でした。
前回は、「経営計画を立て方・経営は逆算である」こちらを書いたので、
今回は「売上高だけでは役に立たない・利益感度分析」を書きます。
売上高だけでは役には立たない。利益感度分析
私は、売上さえ上がっていけば会社は成長できてると思い続けていた。
売上の大きい会社が儲かっていて、すごい会社だと思っていた。
その考えが間違いだったということを気付かされた瞬間で、また今までの疑問が解けたかもしれないという瞬間でした。
利益感度分析「売上高だけでは役にたたない。」
この中に数字が入ったとき。驚きが隠せなかったです。
実際に数字を入れてみた。この経常利益20万円が0円になる時(損益分岐点)はどんなときかを考えてみた。
固定費(F)がいくらになったら損益分岐点になるのか??
これは簡単ですね。もともと100万円の固定費が120万円になると経常利益が0円になります。
Fk(固定費の感度)=F’(損益分岐に値する固定費)/F(元々の固定費)×100=120/100×100=120%(20%UP)
要するに、固定費は20%以上、上がったらこの会社は赤字になるということになります。
売上原価(VQ)・平均原価(V)がいくらになったら損益分岐点になるのか?
固定費(F)が100万円で経常利益(G)は0円なんで、売上総利益(MQ)は100万円。
販売個数(Q)が1000個で平均粗利(M)は1,000円になります。
平均単価(P)が3,000円なんで、平均原価は2,000円となり、売上原価は200万円となります。
Vk(平均原価の感度)=V’(損益分岐に値する平均原価)/V(元々の平均原価)×100=2,000/1,800×100=111%(11%UP)
要するに、平均原価は11%以上、上がったらこの会社は赤字になるということになります。
販売個数(Q)がいくつになったら損益分岐点になるのか?
固定費(F)が100万円で経常利益(G)は0円なんで、売上総利益(MQ)は100万円。
売上総利益(MQ)は100万円/平均粗利(M)1,200円で、販売個数(Q)は834個となります。
平均単価(P)は3,000円×販売個数(Q)834個で、売上高(PQ)は250万円。
平均原価(V)は1,800円×販売個数(Q)834個で、売上原価(VQ)は150万円。
Qk(販売個数の感度)=Q’(損益分岐に値する販売個数)/Q(元々の販売個数)×100=834/1,000×100=83.4%(16.6%down)
要するに、販売個数は16.6%以上、下がったらこの会社は赤字になるということになります。
平均単価(P)がいくつになったら損益分岐点になるのか?
固定費(F)が100万円で経常利益(G)は0円なんで、売上総利益(MQ)は100万円。
売上総利益(MQ)は100万円/販売個数(Q)は1,000個で、平均粗利(M)は1,000円となります。
平均原価(V)1,800円+平均粗利(M)1,000円=平均単価(P)2,800円。
平均単価(P)は2,800円×販売個数(Q)1,000個で、売上高(PQ)は280万円。
平均原価(V)は1,800円×販売個数(Q)1,000個で、売上原価(VQ)は180万円。
Pk(平均単価の感度)=P’(損益分岐に値する平均単価)/P(元々の平均単価)×100=2,800/3,000×100=93.3%(6.7%down)
要するに、平均単価は6.7%以上、下がったらこの会社は赤字になるということになります。
えっ!?平均単価が6.7%以上下がったら赤字になるの??
あくまでもこの会社の場合でのシミュレーションですが、
「ポイント10倍・10%OFFクーポン」平均単価が6.7%以上下がることって、ネットショップではよくある話じゃないですか??
衝撃の事実でした。
単価が6.7%以上下がるだけで赤字になるの??
「そんなことがわかって、ポイントやクーポン施策してたのか?ってか、提案してたのか?」
考えるとほんと恐ろしい事実を知ってしまった。
この現実を知りながら、戦略的な価格施策をするショップと、
何もわからないで、周りに合わせてとりあえず価格施策をするショップ。
「全く違う!?これは本当にすごい」
さらに、衝撃の事実は続いた。
損益分岐点売上高が「250万円・280万円・300万円」全然違う。
もう何が正しいのかがわからなくなる。
頭の中がフル回転でも追いついていかない。
これが、私とMGとの出会いでした。
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